トンボ玉についてちょっと・・・

色ガラスでつくられ、さまざまな模様がほどこされていて、紐を通す穴の開いているガラス玉を総称してトンボ玉と呼んでいて、特定の装飾、技法、時代、産地などを指す名称ではありません。トンボ玉というのは日本 固有の呼び名で、江戸時代に一般化した名称です。

 トンボ玉は古代から現代に至るまで、時代や地域を超えて世界各地でつくられていて、最古のトンボ玉は紀元前15世紀ごろにエジプトあたりでつくられたものと推定されています。

 また製作地も世界に散らばっているということは、ほかのガラス器などに比べ、原料の入手や設備、成形法などが簡単であることを物語っていて、実際成形の技法はバーナーワークによるものが多いです。

 形状は球形がもっとも多いのですが、樽形、円筒形、星形、サイコロ形、人頭形をした人面玉など実にさまざまで、模様にいたってはおよそ考えられるあらゆるものが用いられています。

 日本でも古くからトンボ玉の存在が確認されていて、古墳から西アジア製と思われるトンボ玉が出土しています。また正倉院には数十万個におよぶトンボ玉が所蔵されていますが、正倉院文書によれば、すべて日本国内でつくられたものだそうです。その後一時的な断絶はありましたが、江戸時代にオランダからトンボ玉がもたらされると再びトンボ玉づくりが復活し、長崎、大阪、京都、江戸などで盛んに製作されるようになりました。